保育士 過去問
令和7年(2025年)後期
問60 (子ども家庭福祉 問20)
問題文
【事例】
G保育所のN保育士は、K君(5歳、男児)の担当をしている。K君は母親と姉(8歳、女児)の3人で暮らしている。母親は病弱でありながらも仕事を掛け持ちしており、保育所にK君を迎えに来る時間が遅くなることもある。K君は朝、保育所に登園すると「お腹がすいた」と話し、朝食を食べていないようであった。K君の母親は保育所に来るといつも疲れた表情をしている。
【設問】
次のうち、N保育士の対応として、適切なものの組み合わせを1つ選びなさい。
A K君の姉が通う小学校の校長に電話をかけ、K君の家庭の状況を詳細に質問する。
B K君がご飯を食べさせてもらっていないのはネグレクトにあたるため、N保育士がすぐに児童相談所に通報する。
C 送迎時に、母親の様子に配慮しながら、困っていることがないかを尋ね、母親の気持ちに寄り添う。
D K君にご飯を食べさせないのは虐待行為なのでやめるよう母親に厳しく注意をする。
E すぐに保育所の園長や主任保育士に状況を報告し、保育所内でK君やK君の家庭への対応を話し合う。
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問題
保育士試験 令和7年(2025年)後期 問60(子ども家庭福祉 問20) (訂正依頼・報告はこちら)
【事例】
G保育所のN保育士は、K君(5歳、男児)の担当をしている。K君は母親と姉(8歳、女児)の3人で暮らしている。母親は病弱でありながらも仕事を掛け持ちしており、保育所にK君を迎えに来る時間が遅くなることもある。K君は朝、保育所に登園すると「お腹がすいた」と話し、朝食を食べていないようであった。K君の母親は保育所に来るといつも疲れた表情をしている。
【設問】
次のうち、N保育士の対応として、適切なものの組み合わせを1つ選びなさい。
A K君の姉が通う小学校の校長に電話をかけ、K君の家庭の状況を詳細に質問する。
B K君がご飯を食べさせてもらっていないのはネグレクトにあたるため、N保育士がすぐに児童相談所に通報する。
C 送迎時に、母親の様子に配慮しながら、困っていることがないかを尋ね、母親の気持ちに寄り添う。
D K君にご飯を食べさせないのは虐待行為なのでやめるよう母親に厳しく注意をする。
E すぐに保育所の園長や主任保育士に状況を報告し、保育所内でK君やK君の家庭への対応を話し合う。
- A,B
- A,D
- B,E
- C,D
- C,E
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この過去問の解説 (2件)
01
事例問題になります。保護者に寄り添った対応であるかがポイントになります。
A:×聞き出すことも、話すことも、お互いが守秘義務に反する行為になります。
B:×ネグレクトは、保護者の怠慢や養育放棄です。K君の母親は、病弱で仕事の掛け持ちをしている背景があります。よって支援の必要性はあるものの、虐待には当てはまりません。
以上のことからこの選択肢は誤答です。
A:×聞き出すことも、話すことも、お互いが守秘義務に反する行為になります。
D:×事実の確認もせず、虐待と決めてはいけません。また、保育士として厳しく注意する言動は不適切で、保護者支援にはつながりません。
以上のことからこの選択肢は誤答です。
B:×ネグレクトは、保護者の怠慢や養育放棄です。K君の母親は、病弱で仕事の掛け持ちをしている背景があります。よって支援の必要性はあるものの、虐待には当てはまりません。
E:○ 一人で抱え込まず、園全体で状況を共有し、日々の支援をしていきます。
以上のことからこの選択肢は誤答です。
C:○母親に寄り添う言葉をかけてみましょう。そこから支援に繋がっていきます。
D:×事実の確認もせず、虐待と決めてはいけません。また、保育士としてきびしく注意する言動は不適切で、保護者支援にはつながりません。
以上のことからこの選択肢は誤答です。
C:○母親に寄り添う言葉をかけてみましょう。そこから支援に繋がっていきます。
E:○ 一人で抱え込まず、園全体で状況を共有し、日々の支援をしていきます。
以上のことからこの選択肢は正答です。
保護者支援での保育士の役割は、まず保護者の気持ちに寄り添い、受止めることから始まります。日頃から、保護者との信頼関係を築けるよう、意識してコミュニケーションを図っていきます。
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02
この問題で覚えておくポイントは以下の通りです。
保育現場で「気になるサイン(朝食抜き、親の疲労)」を発見した際、
いきなり「虐待だ」と決めつけて保護者を責めたり、個人で外部機関に通報したりするのは不適切です。
この母親は病気と就労で限界を迎えており、非難ではなく「支援(SOSの受け止め)」を必要としています。
まずは保護者の気持ちに寄り添って信頼関係を築くこと(ラポール形成)、そして個人の判断で動かず、
必ず園長や主任など「組織全体(チーム)」で情報を共有し、方針を検討することが初期対応の鉄則です。
では、解説を見ていきましょう。
A:×
保育士個人の判断で、いきなり小学校の校長に電話をかけるのは行き過ぎた行動であり、
個人情報の保護(プライバシーの侵害)の観点から不適切です。
関係機関との連携が必要な場合でも、まずは園内で方針を決定し、
保護者の同意を得るか、適切な公的ルート(要保護児童対策地域協議会など)を通じて行うべきです。
B:×
「すぐに児童相談所に通報する」という判断は早計です。
確かに朝食を食べていないことはネグレクトのサインになり得ますが、
事例の母親は病気を抱えながら仕事を掛け持ちしており、
悪意のある育児放棄というよりも「物理的な限界(支援が必要な状態)」にある可能性が高いです。
また、通報するにしても、担当保育士が単独で行うのではなく、
まずは園長等へ報告し、組織として通報の要否を判断する必要があります。
C:○
これが保護者支援の第一歩です。
疲弊している母親を責めるのではなく、
「お母さんも大変ですね」「何かお困りのことはありませんか?」と寄り添うことで、
孤立を防ぎ、母親がSOSを出しやすい関係性を築くことが最も重要です。
D:×
厳しく注意することは絶対に避けるべきです。
ギリギリの状態で頑張っている母親を追い詰めることになり、
保育所への不信感を抱かせ、結果的に家庭を孤立させて子どもをさらなる危険にさらす恐れがあります。
F:○
これが組織的対応の基本です。
気になるサインを見つけたら「一人で抱え込まない」ことが鉄則です。
すぐに管理職(園長・主任)に報告し、園全体としてどのように母親をサポートしていくか、
または関係機関につなぐべきかを協議します。
気になるサイン(虐待が疑われる、または支援が必要な家庭)を見つけた際の鉄則は、以下の3ステップです!
受容と共感:保護者を「責める・指導する」のではなく、「寄り添う・労う」
組織的対応:個人で動かず、外部に連絡する前に必ず「園長・主任へ報告」
アセスメント:悪意のある虐待なのか、「支援を求めているSOS」なのかを見極める!
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