保育士 過去問
令和7年(2025年)前期
問84 (保育の心理学 問4)
問題文
次のうち、乳幼児の身体・運動の発達に関する記述として、適切なものを3つ選びなさい。
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問題
保育士試験 令和7年(2025年)前期 問84(保育の心理学 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
次のうち、乳幼児の身体・運動の発達に関する記述として、適切なものを3つ選びなさい。
- 身体に比して大きな頭、丸みをもった体つき、顔の中央よりやや下に位置する大きな目といった身体的特徴は、幼児図式と呼ばれる。
- 興味や関心のあるものに手を伸ばす行動を、リーチングという。
- 乳幼児の運動は、不随意的動きから随意運動へ変わり、末端から中枢へと発達していく。
- 2歳頃には、はさみを使って紙を直線にそって切ることができる。
- 幼児期後半には、「鬼ごっこで、鬼役の子どもが走っている姿を見ながら、捕まらないように自分も走る」といった、複数の動きを組み合わせることができるようになる。
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この過去問の解説 (2件)
01
乳幼児の発達の順序を、しっかりと理解しておきましょう。
適切です。 幼児図式はコンラート・ローレンツが提唱したもので、この丸みのある特徴は、「かわいい」 「守ってあげたい」と感じさせます。
適切です。 乳幼児の発達の一つで、物へ手を伸ばして触れようとする行動です。
不適切です。 乳児の運動発達は、中心から末端へ発達していきます。
不適切です。 2歳児頃から練習はしますが、直線に切れるようになるのは、4歳頃です。
適切です。 鬼ごっこは、ただ走る、追いかけられるなど1.2歳児頃から楽しめますが、このように複数の動きを組み合わせることができるのは、幼児期後半の4.5歳頃になります。
運動や体の発達を学んでおくことで、その時の子どもに必要な遊びの提供ができるようになります。
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02
乳幼児は、人生で最も大きく、身体的・運動的に変化する時期です。特徴をみていきましょう。
適切です。
ローレンツが提唱したこのような特徴の「幼児図式」は、「かわいい」と思わせ、「守りたい」「この子どもを育てたい」とポジティブな感情を想起させるといわれています。
これは種の保存という観点からみても、重要なメカニズムだと言えるでしょう。
適切です。
見ることと、手を伸ばすこと、ものをつかむことは、まったく異なる機能です。
それらの情報(視覚情報と運動情報)が統一されてくると、上達するようになります。
最初は動きがぎこちなく、目標物を掴むのにうまくいかないことも多いです。
生後5-6ヶ月で、より正確に物を掴めるようになります。
これは、絵を描いたり、スプーンや箸を使って食べられるようになるための大切な行動です。
不適切です。
正しくは「中枢から末端へ」です。
肩→肘→手首→指先の順に可能になります。
最初は腕全体でぶんぶん振る→次第に手首を使える→最後に指先の細かい動き
「頭部から下肢へ」も覚えておきましょう。
首がすわる(3-4ヶ月)→寝返り(5-6ヶ月)→ひとりで座れる(7-8ヶ月)→つかまり立ち(8-10ヶ月)→歩く(12-15ヶ月)
不適切です。
はさみで紙を直線に沿って切れるのは、4-5歳です。
2歳児は、クレヨンで殴り書きをしたり、スプーンを使って食べることができる時期です。
3歳で少しだけ、はさみが扱えるようになります(1回「チョキン」と切る)。
4歳ごろに「チョキチョキ」と切れるようになります。
年中クラス(4-5歳)で直線に沿って切れるようになります。
5-6歳で、複雑な図形を切ることができるようになります。
これも、「目で見る」「はさみを持つ」「適切な力で道具を扱う」など異なる情報の協応ができるようになるためで、時間がかかります。
適切です。
状況を判断したり、予測したり、複雑に身体をコントロールできるのは幼児期後半です。
相手がどう動くのかを目で見て、空間的な位置関係を把握し、自分の動きを判断するという高度な動きを行っています。
1日の多くを寝て過ごしていた乳幼児が、わずか生後数年で言語を話し、走れるようになります。
発達には個人差があり、さらにクラスや園によっても差はありますが、適した環境を準備できるようになるために、このような概念の理解は必要です。
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