保育士 過去問
令和7年(2025年)後期
問83 (保育の心理学 問3)

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問題

保育士試験 令和7年(2025年)後期 問83(保育の心理学 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、子どもの道徳性の発達に関する記述である。(a)~(c)の下線部分が適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

(a)アイゼンバーグ(Eisenberg,N.)によると、子どもの道徳的理解は他律的道徳性と自律的道徳性の2つの段階を通るとされる。結果による判断を行い、大人から伝わった規則を守ろうとする他律的道徳性の段階から、(b)動機による判断を行い、相手の意図や思いに気づくことができるようになる自律的道徳性の段階に移行する。
(c)コールバーグ(Kohlberg,L.)は、モラルジレンマ課題を用いて、仲間や教師との対話の中で、道徳的葛藤や他者視点に立って考える経験が道徳判断の発達を促すことを示した。
  • a:○  b:○  c:○
  • a:○  b:○  c:×
  • a:○  b:×  c:○
  • a:×  b:○  c:○
  • a:×  b:×  c:×

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この過去問の解説 (2件)

01

子どもの道徳性に関する問題です。

選択肢4. a:×  b:○  c:○

a:×この説明はピアジェによるものです。 アイゼンバーグは、思いやりのある見返りを求めない行動として、向社会的行動を定義しました。

 

b:○ 行為の背景を考えることや、気持ちの内側を感じ取ることができるようになり、自律的道徳性に移行します。

 

c:○ モラルジレンマ課題では、何が正解かというよりも、どうしてそう思ったのかを見ていきます。答えそのものより、「なぜ」「どうして」の考えを重視します。

 

 

以上のことからこの選択肢は正答です。

まとめ

子どもの道徳性は、他者との関わりのなかで育ちます。

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02

この問題で絶対に押さえておくべきポイントは、

「提唱者(人物名)」と「理論のキーワード」のすり替えトラップを見抜くことです。

道徳性の発達理論といえば、「ピアジェの2段階説」

「コールバーグの6段階説(モラルジレンマ)」が2大巨頭です。

選択肢(a)では、ピアジェの有名な理論が全く別の人物(アイゼンバーグ)の名前で語られています。

また、(b)にある「結果から動機へ」という判断基準の変化は、子どもが大人からの押し付け(他律)から、

自分の頭で考える(自律)ようになる成長のプロセスそのものです。

これらの人物とキーワードの正しい組み合わせを意識して、各選択肢を見ていきましょう。

選択肢4. a:×  b:○  c:○

(a)×

人物名が間違っています!

「他律的道徳性」から「自律的道徳性」へと発達するという2段階説を提唱したのは、

アイゼンバーグではなくピアジェ(Piaget, J.)です。

※ちなみにアイゼンバーグは、思いやりや人助けといった「向社会的行動」の道徳性発達について研究した人物です。

 

(b)○

ピアジェの「自律的道徳性」の正しい説明です。

他律的道徳性(初期):大人のルールは絶対!「わざと1個のお皿を割った」よりも「うっかり10個のお皿を割った」方が、

結果(被害)が大きいから悪いと判断します。

自律的道徳性(発達後):ルールは変更可能!結果の大きさよりも「わざとやったのか、うっかりだったのか」

という動機(意図)を重視して、善悪を判断できるようになります。

 

(c)○

コールバーグは、「病気の妻を救うために、薬を盗むべきか否か(ハインツのジレンマ)」

といった正解のない「モラルジレンマ課題」を子どもに与えました。

その理由を問うことで、道徳性が3水準6段階で発達していくこと、

そして他者との対話による葛藤がその発達を促すことを示しました。

まとめ

道徳性の発達理論は、この2人を必ずセットで暗記しましょう!

ピアジェ=「他律」から「自律」への2段階!判断基準は「結果」から「動機」へ!

コールバーグ「モラルジレンマ(正解のない葛藤)」!3水準6段階!

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