保育士 過去問
令和7年(2025年)後期
問88 (保育の心理学 問8)
問題文
【事例】
5歳児クラスにおいて8人の子どもがケイドロ(警察役が泥棒役を捕まえる鬼ごっこ)をしている。3人が警察役に、5人が泥棒役になり、しばらくは楽しそうに遊んでいたのだが、S君が座り込んで泣き出した。通りかかったF君がS君に「どうしたの?」と聞くが、何も答えず泣いていた。S君の頭をなでたり、隣に座って慰めたりしている子どももいた。
遠くでその様子を見守っていたW保育士がそばに行くと、一緒に遊んでいたY君が状況を話し出した。遊んでいるうちに警察役をしていた2人が別の遊びに行ったので、警察役がS君1人になってしまい、S君が警察役はいやだと言って泣き出したとのことだった。
【設問】
次のうち、W保育士の対応として、適切なものの組み合わせを1つ選びなさい。
A S君や他児の話を聞き、S君が泣いた理由について他児が気づくきっかけを作る。
B 泥棒役の子どもに、警察役を順番にやるよう指示する。
C どうしたらよいのかを子どもたちが話し合えるよう、基本的には見守りつつ、必要に応じて発言を促したり、話を整理したりする。
D 警察役はいやだと言って泣き出したことについて、S君を注意する。
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問題
保育士試験 令和7年(2025年)後期 問88(保育の心理学 問8) (訂正依頼・報告はこちら)
【事例】
5歳児クラスにおいて8人の子どもがケイドロ(警察役が泥棒役を捕まえる鬼ごっこ)をしている。3人が警察役に、5人が泥棒役になり、しばらくは楽しそうに遊んでいたのだが、S君が座り込んで泣き出した。通りかかったF君がS君に「どうしたの?」と聞くが、何も答えず泣いていた。S君の頭をなでたり、隣に座って慰めたりしている子どももいた。
遠くでその様子を見守っていたW保育士がそばに行くと、一緒に遊んでいたY君が状況を話し出した。遊んでいるうちに警察役をしていた2人が別の遊びに行ったので、警察役がS君1人になってしまい、S君が警察役はいやだと言って泣き出したとのことだった。
【設問】
次のうち、W保育士の対応として、適切なものの組み合わせを1つ選びなさい。
A S君や他児の話を聞き、S君が泣いた理由について他児が気づくきっかけを作る。
B 泥棒役の子どもに、警察役を順番にやるよう指示する。
C どうしたらよいのかを子どもたちが話し合えるよう、基本的には見守りつつ、必要に応じて発言を促したり、話を整理したりする。
D 警察役はいやだと言って泣き出したことについて、S君を注意する。
- A,B
- A,C
- B,C
- B,D
- C,D
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この過去問の解説 (2件)
01
保育の関わり方についての事例です。対象が5歳児ということを念頭において考えてみましょう。
A:まずは、話を聞くことが大事です。(適切です)
B:保育者が遊びのルールを決めてしまうのは適切ではありません。
C:子どもたちが話し合える環境を整え、見守るようにします。(適切です)
D:S君の気持ちを無視した不適切な対応です。まずはS君の気持ちを受止めることが大切です。
以上のことからこの選択肢は正答です。
保育士には年齢に応じた適切な関わりが求められます。どの年齢でも子どもの気持ちに寄り添い、受け止めていくことが一番大切になります。
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02
この問題で絶対に押さえておくべきポイントは、
「5歳児という年齢の発達段階」です。
5歳児は、ただ集まって遊ぶだけでなく、自分たちでルールを作ったり、役割分担をしたり、
時にはケンカをしながらも自分たちで解決策を見出そうとする「協同性」が大きく育つ時期です。
そのため、大人がすぐに答えを出して「こうしなさい」と指示(トップダウン)するのではなく、
「子どもたち自身が話し合い、気づき、解決するプロセスを裏方として支える(ファシリテートする)」
ことが保育士の最大の役割になります。
この「待つ姿勢」と「環境構成」を意識して、選択肢を見ていきましょう。
A:○
すでに「頭をなでる」「慰める」といった他者を思いやる姿(共感性)が子どもたちの中に見られています。
保育士は、「どうしてS君は泣いているのかな?」と一緒に考えるきっかけを与えることで、
子どもたちが「1人対5人じゃ絶対捕まえられないから嫌だったんだ」と、
相手の立場に立って状況を理解する力を引き出すことができます。
B:×
これは大人の「指示・命令」による解決です。
2〜3歳児でのトラブルであれば、保育士が間に入って「かわりばんこにしようね」
と提案することが必要な場面もありますが、5歳児クラスにおいては不適切です。
子どもたち自身で解決策(ルール変更など)を考えるという貴重な成長のチャンスを奪ってしまいます。
C:○
まさに5歳児クラスにおける保育士(支援者)の理想的な立ち位置です。
主役はあくまで子どもたちです。保育士はすぐに口を出さず「見守り」を基本とし、
話し合いが行き詰まった時にだけ「Y君はこう言ってくれたけど、みんなはどう思う?」と整理する、
いわゆる「足場かけ」の役割に徹することが重要です。
D:×
子どもの感情を頭ごなしに否定するNG対応です。
「5人に対して1人で追いかける」という圧倒的に不利で孤独な状況に置かれれば、
パニックになって泣き出してしまうのは5歳児としてごく自然な感情の発露です。
まずはその辛い気持ちを受容(受け止め)しなければ、次のステップ(話し合い)には進めません。
事例問題を解く際の鉄則は、「対象者の年齢・発達段階を意識すること」です!
5歳児の対人関係トラブルにおける支援の基本
すぐに大人が答えを出さない(指示しない)。
子ども同士で話し合える環境をつくる(見守る)。
大人は交通整理(ファシリテーター)に徹する!
このような「大人が介入しすぎない(待つ)支援」は、
様々な相談援助の場面での「自己決定の尊重」にも通じる大切な姿勢です。
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