保育士 過去問
令和7年(2025年)後期
問96 (保育の心理学 問16)

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問題

保育士試験 令和7年(2025年)後期 問96(保育の心理学 問16) (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、幼児期にみられる「さかな」を「チャカナ」と言うなどの発音に関する記述として、適切なものを3つ選びなさい。
  • 原因として、構音器官の構造上の問題、構音器官の運動機能の問題、聴覚の問題、環境要因などが考えられる。
  • 保育士は、発音について指摘をして、正しい発音で話すよう言い直しをさせる。
  • 保育士は、聞き取れない時に、わかるまで繰り返し聞き直す。
  • 保育士は、発音についての友達からの指摘の有無や、本人の反応に気をつけて観察する。
  • 保育士は、噛む・吹く・吸う・舌を動かすなどの活動を積極的に取り入れるよう工夫する。

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この過去問の解説 (2件)

01

子どもの発音についての問題です。

選択肢1. 原因として、構音器官の構造上の問題、構音器官の運動機能の問題、聴覚の問題、環境要因などが考えられる。

適切です。

*器官の形、歯並びや聴覚など、さまざまなことが原因だと考えられます。

 

以上のことからこの選択肢は正答です。

選択肢2. 保育士は、発音について指摘をして、正しい発音で話すよう言い直しをさせる。

不適切です。

*指摘することはせず、保育士自身が正しい発音で話すことが必要です。

選択肢3. 保育士は、聞き取れない時に、わかるまで繰り返し聞き直す。

不適切です。

*聞き取れないときには、繰り返し聞き直したりせず、発する言葉から想像して「○○かな?」などと丁寧な言葉で話しかけたり、共感していきます。

選択肢4. 保育士は、発音についての友達からの指摘の有無や、本人の反応に気をつけて観察する。

適切です。

*周囲から指摘されたり、からかわれるなどの行為がないか意識して観察します。

 

以上のことからこの選択肢は正答です。

選択肢5. 保育士は、噛む・吹く・吸う・舌を動かすなどの活動を積極的に取り入れるよう工夫する。

適切です。

*遊びの中で口を動かす活動や遊びを積極的に取り入れることは、発音の明瞭さにも繋がっていきます。

 

以上のことからこの選択肢は正答です。

まとめ

発音の発達には個人差や年齢の目安があります。

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02

この問題で絶対に押さえておくべきポイントは、

「子どもの話したい気持ちを削がない支援」「構音機能のトレーニング」です。

幼児期の発音の未熟さは、舌や唇の使い方がまだ上手ではないこと(機能的)や、

耳で聞いた音を正確に再現する力が発達途中であることなどが原因です。

ここで無理に言い直しをさせると、子どもは「おしゃべりは楽しくない」と感じてしまい、

二次的な心理的課題につながるリスクがあります。そのため、保育士や支援者は、

遊びの中で口の周りの筋肉を育てつつ、温かく見守る姿勢が求められます。

選択肢1. 原因として、構音器官の構造上の問題、構音器官の運動機能の問題、聴覚の問題、環境要因などが考えられる。

適切です。

 

アセスメント(現状把握)において非常に重要な視点です。

構造上の問題:口蓋裂や舌小帯の短縮など。

運動機能の問題:舌や唇を動かす筋力の未発達。

聴覚の問題:中耳炎などで音が聞き取りにくい。

環境要因:周囲の大人とのコミュニケーション不足など。 

これらを多角的に見極めることが、専門職としての第一歩です。

選択肢2. 保育士は、発音について指摘をして、正しい発音で話すよう言い直しをさせる。

不適切です。

 

子どもはわざと間違えているわけではありません。

指摘や言い直しを強制されると、子どもは「自分の言葉はダメなんだ」と否定的に捉え、

話すこと自体をためらうようになってしまいます。正しい発音を教えたい時は、

保育士が「そうだね、さかながいるね」と、正しいモデルをさりげなく提示する「受容的な応答」が基本です。

選択肢3. 保育士は、聞き取れない時に、わかるまで繰り返し聞き直す。

不適切です。

 

これも子どもを追い詰めてしまうため、避けるべき対応です。

何度も聞き直されると、子どもは大きなストレスを感じ、コミュニケーションを諦めてしまいます。

わからない時は「あっちにあるのかな?」「これが欲しかったのかな?」と指さしや状況から推測したり、

どうしてもわからない時は「先生、わからなかったからもう一回教えてくれる?」と優しくお願いするなどの工夫が必要です。

選択肢4. 保育士は、発音についての友達からの指摘の有無や、本人の反応に気をつけて観察する。

適切です。

 

心理的なケアとして非常に大切です。

子ども同士の中で「何て言ってるかわからない」とからかわれたり、

本人が言い間違いを気にして自信を失ったりしていないかを見守る必要があります。

周囲の子どもたちには「言葉を一生懸命練習中なんだよ」と伝え、

クラス全体で温かく受け入れる雰囲気を作ることが、集団生活を支える支援者の役割です。

選択肢5. 保育士は、噛む・吹く・吸う・舌を動かすなどの活動を積極的に取り入れるよう工夫する。

適切です。

 

具体的な機能訓練(プレ・アーティキュレーション訓練)の視点です。

発音を直接直すのではなく、遊びの中で「ブクブクうがい」「シャボン玉を吹く」「ストローで吸う」「よく噛んで食べる」

といった活動を取り入れることで、発音に必要な口周りの筋肉を自然に鍛えることができます。

まとめ

子どもの発音への関わり方は、以下の3つのキーワードで整理しておきましょう!

アセスメント:構造、機能、耳、環境のどこに原因があるか考える。

受容と共感:言い直しをさせず、「正しいモデル」をさりげなく提示する。

遊びの中での訓練:吹く、吸う、噛むなどの活動で「口の筋肉」を育てる。

「伝えたい」という子どもの意欲を育むことが、言葉の発達の最大の栄養になります。

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